水無川北沢

日程:2014年9月20〜21日
メンバー:田邉、寺内(記)

越後の代表的な名渓の一つ、水無川の北沢へ行ってきた。
大滝、高巻き、雪渓と色々な要素が詰まった難しくも楽しい谷だった。

寝不足のため出発は遅め。
デトノアイソメの雪渓は綺麗に消えていてとりあえずはホッとした。

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しばらくはずっと平凡な河原が続く。
ようやく現れた最初のイベント「暗峡」は左をへつって越えた。

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オカメ沢を過ぎると本流は大きなゴルジュとなり、突破困難な7m滝が行く手を塞ぐ。
さらに上部には巨大なスノーブリッジが鎮座していてここは定石通り左岸を高巻いた。

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御月山沢へ懸垂で降りたあとはひたすら草付きをトラバース。
いい感じにルートが取れ、懸垂なしで沢に戻ることが出来た。

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西沢の出合を過ぎるとスラブに囲まれたゴルジュとなり、手強い滝が連続する。
二つ目の2段5m滝は田邉さんが泳いで取り付くも断念。
氷水のようだと聞かされては行く気になれず、右岸を大きく高巻いた。

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ザイル2本つなげて40mほど懸垂すると、関門ノ滝40mが姿を見せた。
一応ロープを出して左壁へ取り付くが見た目通り簡単で、ほとんどランニングを取ることなく落ち口へ抜けた。

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逆くの字滝をフリーで越えるが15m滝が登れず左岸を高巻き。
20mほどの懸垂で降りると目の前には大ナメ滝が広がっていた。

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大ナメ滝を軽快に登ると、そこには待ちに待った真沢・北沢の出合。
真沢からは150mといわれる幣ノ滝、北沢からは100mの大ナメがかかっていて、ものすごい景観を作り出している。
いつかこの幣ノ滝も登りに来ねば!

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時間に余裕があったのでそのまま北沢を遡行。
大ナメ滝を進んで行くが越えられない滝が出てきたので再び高巻く。

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この高巻きは結構悪く、細かいホールドを選びながら上部の潅木帯へ上がる。
二俣まで楽に行けると思っていたので余計に疲れた。
懸垂しないで降りられたが、その先のゴルジュで空身トラバースが待っていた。
すぐ上がテンバの二俣だったのだが最後の最後で濡れてしまったので残念。

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翌日、左俣の連瀑帯を右岸リッジから上がって高巻いていく。

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この巻きも長く、腕力がどんどん削られていった。

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平和な河原に降り立つとしばらくテクニカルな小滝が続く。
沢が少し開けたなと思ったら、恐れていた雪渓が現れた。
予想通り規模はデカく、沢幅いっぱいで奥まで広がっている。
だがその分かなり安定しているので上をスタスタ通過した。

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一番端へ到着するが、5mほど下に滝の落ち口があり、おまけに周りはゴルジュで手がかりはなし。
仕方ないのでスノーボラードで懸垂してみるが、底を覗いてみて唖然。
小滝かと思っていた滝は実は15mほどの大滝で、底までは20mはありそう。
このまま底へ降りても大滝が登れそうにないので、2mだけ懸垂して右壁のバンドへ降り、フリクションを信じてへつって沢に降りた。
かなり怖い思いをしたが、いい経験にはなった。

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<先端から2mだけ懸垂してバンドに取り付く>

この先もスノーブリッジが続くがどれも短く中を走り抜けていく。
ようやく全て通過すると絶景の奥の二俣へ着いた。
本流の左へ進む。

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気持ちいい青空の下、まだまだ滝が続く。

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最後の大滝を登ると、そこには米子沢のようなナメが広がっていた。
これは予想していなかったので感動!
少し進むと岩壁から吹き出している水源があったので最高に美味い最初の一滴を水筒に汲み、いよいよ大詰めへと突入する。

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しばらくは笹のトンネルを進んでいくが、最後はヤブこぎとなった。
15分ほどで中ノ岳への登山道に到着。
極楽尾根との三叉路から30mほどの地点だった。
見事完全遡行を成し遂げることができたのだ。
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下山は水無川の沢を眺めながら極楽尾根を下る。
急傾斜でかなり足が痛くなったが、「じねん」に行くために力を振り絞り車へと戻った。

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toma について

東京都山岳連盟所属 [沢登り・雪山・山スキー・アイスクライミング・山岳会]
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